1台のバイクが停車。
今回初のバイクである。
名前はテリーというらしい。
「今日は仕事がお休みなんだ、一緒に海に行くかい?」
おお、二人乗りで海岸線、これは憧れである!
結構南下するようだったので、お願いすることに。
いざハイウェイへ。
風が強い!目が開けられない!
日本人だと伝えると、テリーも日本人が好きらしく、
「アイライクユー、アイライクユー」と言っていた。
それはよかった!
しかしやけに脚を撫でてくるなコイツ……。
数時間かけて森を通り抜ける。
もっと体を密着させろとか、アゴを俺の肩に置けとか、
妙にスキンシップを取りたがるテリー。
なんなんだろう、ちょっとイヤだな……。
でも森サイコー!!!
ひんやりしてて気持ちよかったし、
ディックおじさん※に比べると全然変な感じもなかったので、
特に気にしないことにした。
さらに海岸へドライブを続ける。
その間も脚を撫でられる。なんなんだ一体……。
もっと深くつかまれ、というので
仕方なくより腕を回す。
ん?
なんかすごい手を握ってくる……。
と思った次の瞬間、
彼は自分の股間に俺の手をあてがい始めたのだ!
あ、こわい!
しかも腰も振りだした。
コイツ俺の手でシコってる……!
あわてて大きなハイウェイ沿いで降ろさせる。
「俺はこのままヒッチハイクを続けたい、だからここでお別れです」
必死に英語で説明、心臓がバクバクしている。こわい。
「……そうか、それならここでヒッチハイクをするといい」
今まで優しかったのに急に口調が重くなるテリー。
いやいいから早く帰ってくれー!
バイクで来た方向を戻って行くテリー。
よかった、とてもこわかった……。
半日ほどドライブしたが、とても疲れた……。
適当なモーテルを探し、今日はもう休むことにしたのでした。